390 日本のデンタルケアについて

2018年5月3日

今年、人間ドックの歯科検診で、「70歳になっても、8本の親知らずを含めて32本の歯を保持している貴方は絶滅危惧種だ」と言われた。自分でも、どうして、このように丈夫な歯を維持できているのかについて、特別な自覚はない。最近、歯は健康維持と大きな相関があると言われているので、自身の体験について、少しばかり、ご紹介できればと思う。

小さい時は、一般の子供と同じく、特にデンタルケアに注意しているということはなかった。ただ、私を含めて男3人兄弟揃って、小さい時から歯が痛いということはなかったような気がする。原因と思われるうちの一つは、家が貧乏だったせいか、紙芝居を含めて駄菓子を買って食べるということは一切なかったことである。もう一つは、故郷である平塚が漁師町のせいか、毎日が、安価な魚中心の料理だった。つまり、糖分摂取が少なく、カルシウムの摂取は十分だったということが関係しているのかも知れない。

そのお陰か、初めて虫歯ができて歯医者に行ったのは20歳を過ぎてからだった。そうこうしている内に、会社員となり、何年か経って、定期健康診断の歯科検診で、次のような、実にショックなことを言われた。「貴方、歯は何で磨いていますか?」、「歯ブラシで磨いています」、「電動歯ブラシではないのですね? 電動歯ブラシは手の20倍の能力があります。ぜひ、電動歯ブラシで磨いてください」それ以降、Panasonicの電動歯ブラシを、今だに使い続けている。

次の転機は、20年前のアメリカへの転勤である。実は、アメリカ社会では、歯の健康状態は、極めて重要な社会的ステータスである。そのため、当時から、アメリカでは、多様なデンタルケア商品が数多く揃っていた。特に、私が心惹かれたのは歯間を清掃し歯垢を除去するフロスである。しかし、私は、このフロスをうまく使うことが出来なかった。その代わりに、私がアメリカで見出したのは、Y字型の歯間ブラシであった。

これは、実にうまく歯間を清掃できる。日本でも売られていた、ノコギリ型の歯間ブラシや、キリ型の歯間ブラシには、私は全く対応できなかった。その理由は、私の奥歯にある。糸だけのフロスや、ノコギリ型やキリ型の歯間ブラシでは、よほど大きな口を開けて器用に手を使わないと奥歯が上手く清掃できないのだ。しかも、私には「親知らず」だけでも8本の奥歯があり、普通の人より奥歯の比率が高いことにもよる。

日本に帰ってきてからは、東急ハンズで同じY字形の歯間ブラシを買っていたのだったが、輸入品で、あまり売れなかったのか、ある時から販売をやめてしまった。そこで、アメリカに出張するたびに、馴染みのTARGETに行って大量にY字型歯間ブラシを買い込んできた。ところが、嬉しいことに、3年ほど前から、日本でもSUNSTARがGUMブランドでY字型の歯間ブラシを売り出したのだ。最初は、それほど売れなかったようだが、最近は、着実に売れている。リピーターのファンが増えたのだ。日本もようやくアメリカなみのデンタルケア先進国になったということだろうか。

今、私は、朝と晩の2回、以下の4つのプロセスで歯磨きを行っている。まず、最初に、Y字型の歯間ブラシで歯垢を除去する。その後、電動ブラシに歯周病予防の歯磨きを付けて奥歯を中心に横方向に磨く。その後に、電動歯ブラシにステイン除去歯磨きを付けて前歯を中心に縦方向に磨く。それから口を水で嗽し、アルコールが入った除菌デンタルリンスを口に含んでグチュグチュと歯周病菌の殺菌を行う。こうして、毎朝、爽やかな1日が始まり、また毎晩、熟睡への誘いも完了する。

余計なお世話かもしれないが、昼休み、会社の洗面所で歯磨きをしている人達を見るにつけ、「この人達は、何をしているのかな?」と訝ってしまう。私が尊敬する歯科医の先生は、「最低1日1回歯磨きをすれば十分で、何度も歯磨きをすることは必ずしも良いことではない」と仰っている。また、「歯間ブラシで歯垢を除去することをキチンとやっていれば、本来、歯磨きなど必要ない」とも仰っている。それらが正しいとすれば、歯間ブラシも電動歯ブラシも使わず、昼休みまで、歯磨きしている人は、一体、何をしているのかな?と思う。

次に違和感があるのは、日本の「楊枝」である。私は小さい時から「楊枝」を使う習慣がなかった。虫歯がなかったので、食べ物が歯に詰まることがなかったからかも知れない。それに、食事が終わった後で、「楊枝」を使って歯を掃除している日本人の姿を欧米人は、どう思うだろうか?きっと、なんと無礼で野蛮な人達なのかと思うに違いない。さらに、歯科医に言わせると、「楊枝」で歯を掃除するのは歯茎をも傷めて、歯周病の原因にもなるので、絶対に、やめた方が良いと言う。

これまでの日本のデンタルケアの常識は、絶対に見直したほうが良い。それでも、最近の若い人達は、子供の時に矯正しているせいか、皆、欧米人並に歯並びが綺麗である。とても羨ましく、素晴らしいことだと思う。しかし、固いものを噛むことを嫌い流動性の高い食品を嗜好するらしく、顎が未発達なまま成人している人が増えていることが気になっている。ふわふわして、ふっくらしたパンより、固くジックリと噛まなければならないパンの方が遥かに健康的なことを小さい時からよく教えたほうが良いかも知れない。

389 お茶の水女子大での講義 (2)

2018年5月1日

かつて、山東大学、南京大学、香港中文大学など中国の各大学で講義をした時には、質問攻めで参ったことがある。何しろ、質問時間の方が講義時間より長いのだ。中国の学生は、質問は聴講者の権利であり、質問をしないと損だと思っているように見える。一方、お茶の水女子大に限らず、日本の大学では講義が終わった後の質問は殆どない。今回も、講義直後の質問は全くなかったが、講義が終わって別室で休憩を取っている時に3人の学生が質問にきて、大変熱心に色々なことを尋ねてくれた。

後日、今回の社会人講座を主宰されている松下教授が、学生たちの質問をまとめて私に送ってくださった。やはり、日本の学生はシャイなだけで、何も考えていないわけではないことがよく理解できた。そして、この内容が、また前回レポートした感想文以上にレベルが高い。一応、自分なりに誠意を尽くして回答したつもりだが、途中で力尽きて、最後のいくつかの質問には残念ながら応えられなかった。お陰様で、大変貴重なやりとりが出来たと思うので、以下、その内容について、ご披露させて頂きたいと思う。

<主として「AI」に関すること>
【質問】AIが普及した社会では「人間らしさ」が失われた感情がない世界になるのではないかという点についてのお考え。
【回答】
 AIは常に論理的で情緒的なことが苦手です。論理的な問題の最適解は一つしかありませんが、情緒的な問題の解は、複数あるか、一つもないかです。人生の問題に、いつも最適解はありません。AIには、とても人生相談など出来ません。
【質問】AIを上手く使うというのは具体的にどういうことか。またそのために今何を学んだらよいか(AI時代に求められる教育は何か)。
【回答】
AIは、決して難解で高級な問題解決だけに貢献するだけではありません。むしろ、単純な繰り返しで、人間にはつらい仕事を難なくやってのけます。まずは、非人間的な仕事をどんどんAIにさせるべきだと思います。AIの時代に求められる教育は、知識の詰め込みではなくて、とにかく考えさせることです。そのためには、まず、常に、何事も、現状のままで良いのかという問題意識を持ち続けることが必要です。
【質問】AIに代替できない職につくために注意すべきこと。
【回答】常に好奇心旺盛であるべきです。また、いつも世間で、当たり前だと言われていることに対して、本当にそうなのかという懐疑的なスタンスを持ち続けるべきだと思います。
【質問】現在はAIを適切に学習させるために人間が必要だが、不必要になるときがくるか。
【回答】もう既に、その状況は現実になっています。AIは自律的な強化学習ができるようになりつつあります。
【質問】AIが情緒的な部分にまで到達できる可能性はあるか。そのような時代がきたら人間はどうあるべきか。
【回答】私は、AIが情緒的な分野に到達できることは難しいと思っています。情緒的な分野は人間の愚かさ(煩悩)に基づいており、それこそが人間らしさだと思います。だから、人間は、そうした愚かさ(煩悩)を失ってはいけないと思います。
【質問】ソフトウェア技術の磨き方(テクノロジー分野の学問的な学習経験なし)
【回答】ソフトウエアは言語なので、理系でも文系でも抵抗なく関われると思います。特に、今後は人工知能関連のソフトウエアとしては、Pythonという言語を勉強されると良いと思います。自然言語に近く、英語を学ぶのと同じだと考えてください。
【質問】仕様書なく自らプログラムを書いた場合、そのプログラムがブラックボックスになり、そのことで弊害が生じないか。
【回答】素晴らしい質問です。結論から言えば、全く問題ありません。大体、仕様書作成者と違う人がプログラムソースコードを作る限り、それが、仕様書通りに書かれている保証は全くないのです。ですから、ソースコードこそが、プログラムの実態であり、まさに、最終的な「仕様書」だと言われています。

<主として「働き方」に関すること>
【質問】アメリカの会社で実施していた転職の教育。
【回答】従来のアメリカ企業は社員教育をしませんでした。私が、アメリカで行った社員教育は、別に転職支援を目的に行ったわけではありません。結果として、社員の人たちには転職のためのキャリア育成に役立ったと思います。しかし、そのことで、社員の定着率が飛躍的に向上しました。「この会社は、社員のことを考えてくれているから、少しでも長く居よう」と思ってくれたのでしょう。そして、今、シリコンバレーの多くの企業は社員教育にとても力を入れています。
【質問】外国の働き方や教育現場を、そのまま日本に持ち込んでも上手く機能しない面もあると思うが、その点はどう考えていますか。
【回答】仰る通りです。今の、日本社会に欧米流の働き方を持ち込んでも、すぐには、うまく行かないと思います。しかし、それでは日本の企業の生産性は、いつまでも欧米の会社に劣ったままで、会社の利益も社員の賃金も低いままに留まります。そして、今や、日本の多くの企業がグローバルに活躍されていますが、日本の人事制度と海外の人事制度で整合が取れないため、企業内で、多くの矛盾をきたしています。人事制度や働き方で、日本だけの鎖国制度をいつまでも続けることは難しいと思います。
【質問】将来的には身につけたスキル(専門職)を活かしフリーランスとして生きる方が、定年のことも考えるとよいのでしょうか。
【回答】現在のアメリカ企業の上位500社(S&P 500)の平均寿命が16年です。日本で、従来のような終身雇用制度が、今後とも維持されるかどうかわかりませんが、万が一、維持されたとしても、皆様が、定年までに会社が消滅してしまう可能性は極めて高いと思われます。従って、定年という概念そのものが幻想に過ぎなくなると思います。そう考えると、会社を解雇されても生き続ける能力、すなわちフリーランスとして生きる力を持てば、次の転職先を見つけるまでの余裕にもなると思います。
【質問】成果だけで仕事を評価すると低学歴、低収入の再生産が加速するのではないか。また、成果を出せない人への対応はどのようにお考えか。
【回答】成果主義は、企業の生産性向上のために必須だと思います。しかし、成果が出せない人は競争から脱落し貧富の格差はますます広がります。従って、そうした人々へ再挑戦も含めた手厚いサポートが社会として極めて重要だと思います。そのためには、十分な税収が必要であり、日本企業は、今以上に利益をあげなくてはなりません。従って、生産性の向上は必須です。
【質問】日本でシリコンバレーと同じことをして、成功すると思われますか。
【回答】シリコンバレーのような都市になりたいと世界中が頑張っていますが、これまでは、なかなか成功しませんでした。シリコンバレーの発展は、もともと移民が原動力でしたが、トランプ政権が、その力を削ぎつつあります。そこで、カナダのトロントやバンクーバー。中国の深圳。インドのバンガロールやハイデラバード。イスラエルのハイファやテルアビブが、第二第三のシリコンバレーになりつつあります。そして、シリコンバレーの有力なベンチャーキャピタルである500 StartUpsは、日本の若い人々にも大きな魅力があると言って日本でベンチャー投資を始めました。ご存知のように、日本でも大学を卒業して既存の企業には就職しないで、自ら起業する人が確実に増えています。

<その他>
【質問】(今後)女性であることで特に価値を発揮できる職種は、どういったものとお考えですか。
【回答】例えば、女性コンサルタントが男性より活躍できている分野は消費者向けビジネスです。それは、男性が社会の動向について無関心だからです。もう一つ、現在、アメリカでは、職業として、ブルーカラー、ホワイトカラーの他にピンクカラーがあると言われています。ご存知のようにブルーカラーは産業革命以降、工場のオートメーションで大変な目にあってきました。今度、AIはホワイトカラーの人々の職を、どんどん奪っていきます。それで、これからも確実に残る職業は、ピンクカラー(看護師、介護士、保育士など)だと言われています。既に、アメリカでは、女性の就業率が男性の就業率を上回りつつあります。
【質問】伊東さんが、新卒で入社された会社に、何十年も勤められた理由。
【回答】素晴らしい質問です。実は、3回、途中で辞めて転職しようと思いました。しかし、その度に、いつも考えました。今の、自分は、他社に移って、どれだけの価値があるのだろうか?と。自分が他社で、胸を張って自慢できる価値を身につけるためには、今の環境で、もっと学びとることがあるのではないかと自問自答して、転職を見合わせました。そうこうしているうちに、45年も経ちましたが、そうした勉強は、今、リタイアしてから役に立っています。
【質問】「本質を見抜く力」を身につけるのに役だったと感じること。
【回答】常に懐疑心を持つことです。今、自分が得ている情報は本当に正しいのか? 例えば、皆さんは、毎日、日本のテレビや新聞で得た情報をベースに物事を考えていますよね。しかし、それは、果たして本当に正しいのでしょうか? アメリカで暮らしていた時、毎日見る現地のテレビや新聞には、日本のことなど殆ど出てきません。それが世界の実態です。世界は、決して日本を中心に動いてはいないのです。ですから、私たち日本人は、日本の中だけの小さな世界だけを見て毎日暮らしているのです。それでは、世界の動向を見誤ります。しかし、私たちの毎日の生活や、将来は、世界の動向に大きく影響されます。今や、インターネットの時代、スマホで、世界の情報を簡単に目にすることができます。私が、最低限お勧めするのは、新聞はWSJ、FT、テレビはCNN、BBC、雑誌はBusiness Weekを時々で良いから、しかも見出しだけでも構いませんから、チラッとだけでも見てください。最近は、これらのメディアは、それぞれ邦訳版も発行しています。きっと、全く違う世界が見えてくるに違いありません。

388 お茶の水女子大での講義 (1)

2018年4月26日

4月25日、お茶の水女子大理系大学院にて「AI(人工知能)と働き方改革」というテーマで、90分の講義を行わせて頂いた。私が行った社会人の講義は、第2回目だったが、第一回の講義があまりに好評で、本来対象である理系大学院生70人の他に、文系大学院からも20人が参加され、会場は90人の才媛の熱気で溢れ返っていた。思わず、私も年甲斐もなく張り切ってしまい、講義が終わった直後には、もう、立っていられないほど消耗しきってしまった。

しかし、講義中の90人の真剣な目は、私を刺すような殺気があった。日本の頂点に君臨する女子大のトップグループにいる才媛たちは、私の講演を、どのように聴き、何を感じてくれたのだろうか? その彼女たちの感想を、先ほど、今回の社会人講義を主宰して下さった、松下教授より送って頂いた。読むにつけて、私の方が感動してしまうことばかりである。今の国会の目玉法案とも言われている「働き方改革」ではあるが、日本の将来をリードする若い人たちは、ここまで先を読み、真剣に考えている。それと比較すれば、国会での議論は、まさに周回遅れにしか見えない。彼女たちの、厳しく、そして先見性のある感想をランダムに紹介して見たい。
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AIや働き方改革について、ニュースや記事を読んでもピンとこないと何となく違和感を感じていたのですが、今日の講義でメディアでは聞けない話を聞いて納得したことがいくつもありました。世界で変わりゆく時代の技術や考え方と、日本の制度や考え方のズレに対して、どうアプローチすべきか、就職する前に決心、決断する必要があると思いました。

これからの未来を生きていくためには、フレキシブルな考え方と広い視野が必要であると気がつかされました。従来の働き方は非常に古典的で生産性に欠けることがわかり、それでは世界に渡り合えないどころか生き残ることすら出来ないという危機感を抱きました。これから社会に出ていく身をとしては、自分にしか出来ない技を身につけ新しい考えを生み出していけるような広い視野とフレキシブルな姿勢を大切にしていきたいと思いました。

確かに、日本はサービスを受ける側も、提供する側もなぜか過剰なものを求めているような気がしてきました。日本の真面目さは良い所でもありますが、悪いところでもあると思いました。平凡な私が、講義で紹介されたような人たちと同じような働き方をしても生き残れないと思いますが、私自身が、自分で幸せだと感じる働き方をしたいと思います。

海外の成功している企業で取り入れていることは、日本のような軍隊方式ではなくて、フラットな組織で、様々な考え方を否定しない寛容さだと仰っていましたが、今の日本の会社組織とはあまりに異なりすぎていて、直ぐに全てを取り入れるのは難しいと思います。そうは言っても、それでは世界から取り残されるので、少しずつでも変えていくことが必要だと思いました。

最近、AIが話題になっていて、将来、多くの仕事がAIにとって代わられるだろうなとは思っていましたが、単純労働などあまり知的ではない仕事が対象で、医師や弁護士など高度な知的労働者は心配ないだろうと思っていました。確かに、人間より頭がよくタフなAIであれば、その可能性は高いなと今回改めて考えさせられてしまいました。

労働生産性が低い分野で、進化したAIを導入すれば効率が上がると思いましたが、やはり、現実問題、人は稼ぐために働いています。そんな中で、わざと効率を悪くして働き口を増やしている日本の現状がとても虚しく思えました。

人工知能が発達して、今後さらに様々なことに導入されていく中で、それでもなお人間にしか出来ないこと、さらには自分にしか出来ないことを今から真剣に考えて生きたいと思いました。自分にしかない強みを育んで、それを活かした仕事をしたいと思います。

在宅勤務は良さそうだなと思っていたのですが、今日のお話を聞いて、確かに一人で考えことをしたり、メールやLINEで意見を聞くより、直接会って話をした方が、色々な意見を取り入れられるし、気分転換もできるし、頭もよく回転するなと思い、会社に行くことは大切だなと思いました。

「医師で一番大切なのは医学知識よりも患者との会話能力」という、お話がありましたが、どんな活動においてもコミュニケーションはとても大事だなと思いました。今後、AIがどうなるのかわかりませんが、少なくとも人間の「あたたかさ」や感情的な部分を代替することができないと思うので、生身の人間と対面して行われるコミュニケーションはとても重要だと思いました。企業や研究室など、複数の人が関わる場での風通しの良い環境が重要だと思います。

日本は働きすぎとよく言われているので、生産性が低いのは意外でした。今回の講義で、日本の会社の働き方のどこに問題があるのかよくわかりました。

自分が、就職に対して思っていた違和感が少し明確になりました。終身雇用や一つの組織にずっと所属し続ける非効率・面白みのなさ、アメリカでは、皆が、普通に思っていることなのですね。私だけがおかしいのではないと安心しました。

日本社会とは一線を画した米国における働き方の常識やルールのお話は大変興味深く、関心を持ちました。どうして、日本も米国のようにならないのだろうかと心から思いました。日本社会の働き方改革が本来の意味で行われる、実現する日がくるとすれば、その時、日本社会全体が大きく変わる時なのではと思いました。

生産性のお話、大変勉強になりました。まさに、私も日本式システム開発が嫌で、外資系IT企業に就職を決めたところでした。「日本らしさ」と美化されている「生産性の低さ」をびしりと指摘頂いた、この講座、お茶大の色々な学生に聴いて欲しいです。

丁度、インターン募集が始まります。そこで、就活サイトに登録したり、様々な会社を調べています。私は、これまで、初任給や福利厚生、勤務時間をとても気にしていました。しかし、今日のお話を聞いて、自分の行く会社が10年後、20年後に残っているかも分からない上に、給与も勤務時間も、将来は絶対に変わっているはずです。大切なことは、どこの会社に勤めるということではなくて、そこで、自分は何ができるかという点にあると改めて気づかされました。
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いや、驚きました。これらの感想文のほうが、私の講義より遥かに立派な内容です。こんなに、真剣に受け止めて頂けるのなら、また、彼女たちに、別な話もしてみようかなと思いました。ただ、一つだけ気になることがあります。最近、女子学生の方が男子学生より遥かに優秀で感受性も高くなっているということはないのでしょうか?